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新しいiPhoneへのSuica引継ぎマニュアル 事前準備とApple Watchの移行手順も解説

iPhoneでSuicaの引継ぎを行う前に、いくつか注意点がある。

・Apple IDとパスワードを把握しておこうSuicaを引き継ぐためには、古いiPhoneで利用していたApple IDを使って新しいiPhoneでiCloudサインインをする必要がある。そのほかの作業がうまくいっても以前と同じApple IDでサインインできなければ引継ぎは成功しないので、Apple IDとパスワードはしっかりと把握しておこう。

・引継ぎ作業は夜間を避けよう実は引継ぎを行う時間帯にも注意が必要だ。Suicaはメンテナンスのため、毎日の夜間時間帯にサービスを休止する。機種変更や再発行、登録などについては午前0時50分から午前5時のあいだは利用できないので、この時間帯を避けて作業を行おう。

新しいiPhoneにSuicaを登録するには、古いiPhoneに登録されているSuica情報を先に削除する必要がある。JR東日本の規定で、1枚のSuica(フェリカICチップ)は1つのデバイスにしか登録できない決まりになっているため、古いiPhoneと新しいiPhoneの両方に入れておくことができないのだ。

Suicaの残高やデータが消えてしまうのではないかと不安になるが、情報はサーバーに保存されており、新しいiPhoneに引き継いだあとにデータが丸ごと復元されるので心配はいらない。古いiPhoneのSuica情報を削除する方法はいくつかあるので、それぞれの方法を以下に紹介する。

・古いiPhoneが手元にある場合古いiPhoneで「Wallet」アプリを立ち上げ、Suicaカードを選択。右上に表示されている「…」マークをタップして「情報」のタブを選択し、画面の最下部にある「このカードを削除」をタップすればOK。複数のSuicaが登録されている場合は、すべて削除しておこう。

新しいiPhoneへのSuica引継ぎマニュアル 事前準備とApple Watchの移行手順も解説

・古いiPhoneが手元にない場合古いiPhoneをすでに手放してしまっていて手元にない場合は、新しいiPhoneで操作を行う。新しいiPhoneで「設定」>いちばん上の「ユーザー名」をタップする。下にスクロールすると、過去に使っていたAppleデバイスの一覧が表示されるので、直前に使っていたiPhoneを選択。「APPLE PAY」という項目にある「すべてのカードを削除」をタップする。(Suicaカードの登録自体がなかった場合はこの作業は必要ない)

また、パソコンやiPadなどのほかのデバイスから削除を行うこともできる。パソコンなどからiCloudにサインインし、「設定」>「マイデバイス」と進む。直前に使っていたiPhoneを選択すると、登録してあるApple Payのカードが表示されるので、「削除」を選択。Suica以外のほかのApple Pay情報も一度に削除されてしまうが、新しいiPhoneで登録し直せばよい。

・新旧iPhoneやPCから元データを削除できない場合古いiPhoneで使っていたApple IDを忘れてしまったり、なんらかの原因でSuica情報を削除できない場合は、モバイルSuicaのコールセンターに問い合わせして、古いiPhoneのApple Payに登録されているSuica情報を強制的に削除してもらおう。

これで古いiPhone側での作業は完了だ。

新しいiPhoneで初期設定やバックアップの復元を済ませたら、「Wallet」アプリを開いてSuicaの登録(引継ぎ)を行う。引継ぎは非常に簡単。

「Wallet」アプリの画面右上に表示されている「+」(カード追加)マークをタップすると、「カードの種類」という画面になるので、「Suica」を選択。古いiPhoneで削除したSuicaカードが表示されるので、「次へ」をタップして、画面に沿って登録を進めよう。無事に追加されれば、移行の完了だ。

Apple WatchでSuicaを利用している場合も、iPhoneと同じようにApple WatchからSuica情報を削除・再登録する必要がある。手順は以下のとおりだ。

・Suica情報の削除古いiPhoneが手元にある場合は、iPhoneの「Watch」アプリから削除する。「マイウォッチ」タブを選択し、「WalletとApple Pay」>「Suica」と進む。「情報」のタブを表示させ、いちばん下にある「このカードを削除」をタップすれば削除完了。

古いiPhoneが手元にない場合はApple Watch側でSuica情報を削除することもできる。Apple Watchのホーム画面から「Wallet」アプリを立ち上げ、Suicaを選択したら画面を強く押してメニューを表示させる。「カードを削除」をタップしてSuica情報を削除する。

・ペアリングを解除古いiPhoneとApple Watchのペアリングを解除する。古いiPhoneで「Watch」アプリを立ち上げ、「マイウォッチ」タブのトップにある「〇〇のApple Watch」をタップ。右側にある「i」マークをタップし、「Apple Watchとのペアリングを解除」を選択。

古いiPhoneが手元になくペアリングを解除できない場合は、Apple Watch側で一旦Apple Watchをリセットする。Apple Watchで、「設定」>「一般」>「リセット」>「すべてのコンテンツと設定を消去」の順にタップ。

ペアリングの解除やデータの消去はやや時間がかかるが、使わなくなった古いiPhoneとのペアリングをしっかり解除しておかないと、新しいiPhoneとApple Watchが適切に同期できない場合もあるので、必ず行いたい。

・新しいiPhoneとペアリング新しいiPhoneで初期設定やバックアップの復元を済ませたら、Apple Watchとペアリングを行う。Apple Watchが近くにある状態でiPhoneの「Watch」アプリを立ち上げ、「ペアリングを開始」をタップ。接続が完了すると「バックアップから復元」という表示が出るのでタップするとApple Watchのデータが復元され、ペアリングが完了する。

・Suicaを追加上記のペアリングが完了すると、いくつか設定を促す画面が続く。このなかでApple Payに追加するカードを選択する画面があるので、ここでSuicaを選択すると、古いiPhoneで削除したSuicaカードが表示される。「次へ」をタップすると追加が完了する。

機種変更時の引継ぎ作業のなかでも少々手間がかかり、注意が必要なSuicaの移行。電車で移動が多い人にとっては毎日使うもので、機種変更をしたら当日にでも設定したい機能のひとつだ。新しいiPhoneでも以前と変わりなく使えるよう、事前準備をしっかり行い、スムーズな引継ぎを行いたい。