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第2世代の「Apple TV 4K」は便利に進化したが、その価格は妥当なのか?:製品レヴュー

必ずしもApple TV+に加入する必要はないが、加入の有無にかかわらずApple TV+を含むあらゆるストリーミングサーヴィスのアプリから、膨大な数のおすすめタイトルが表示される。わずらわしくはあるが、特定のサーヴィスに加入するか決めかねている人にとっては、ヒントになるかもしれない。Apple TV+を試したことがない人向けに、購入の際に3カ月間のトライアル視聴が特典としてついてくる。

新しくなったリモコン

2017年に発売されたApple TV 4Kの第1世代モデルをもっていてその性能に満足しているなら、第2世代に買い換える必要はない。とはいえ、製品の中身はそれなりに改善されている。最新の4Kテレビをもっているなら、第2世代モデルならではの利点を享受できるだろう。

第2世代モデルが搭載しているアップルの「A12 Bionic」は最新のチップではないが、全体的なパフォーマンスの底上げには十分だ。試してみたところ、ブラウジングやアプリの切り替えに遅れはまったく感じられなかった。最大60fps(毎秒60フレーム)の高フレームレートのHDR再生にも対応しており、ほとんどの4Kテレビで最高の性能を発揮する。

テレビの色調整(キャリブレーション)に苦労したことのあるユーザーのために、Apple TV 4KにはiPhoneの内蔵センサーを利用したツールが組み込まれている。設定にはiOS14.5以降の顔認証機能付きiPhoneが必要だ。

第2世代の「Apple TV 4K」は便利に進化したが、その価格は妥当なのか?:製品レヴュー

まず、Apple TVの設定画面から「ビデオとオーディオ」に進み、「カラーバランス」を選ぶ。iPhoneに内蔵された光センサーの働きで、業界標準に沿って画面の色が自動調整される。新しく購入したテレビで試したので劇的な変化はなかったものの、確かに改善された。ただし、この機能はDolby Vision対応のテレビには使えない。

「HomeKit」に対応するスマートホーム機器をもっているなら、Apple TVのリモコンからSiriに話しかけて操作できるようになる。Apple TVはクラウドでスマートホーム機器を連携させる無線メッシュ通信網「Thread」に対応していることから、家にあるスマートロックや照明器具、防犯カメラも瞬時にApple TVと接続できる。

リモコンも新しくなった。これまでのリモコンに満足していなかったユーザーにとっては朗報である。旧タイプと違ってボタンとリモコン本体の色が違うので、薄暗い場所でもボタンをしっかり見分けられる。

ダイヤル部分は押したり触れたりして操作可能で、電源ボタンとミュートボタンも付いている。一度に複数のリモコンを操作する必要はもうないのだ。Apple TV 4Kの第1世代モデルやApple TV HDをもっているなら、59ドル(日本では6,500円)でリモコンのみの購入も可能だ。

また、ワイヤレスイヤフォン「AirPods」を使えば、隣で寝ているパートナーを邪魔せずに済む。Rokuのようにリモコンに有線のイヤフォンをつながなくてもいい点はありがたい。Apple TV本体はRokuのほとんどのモデルや「Google Chromecast」より大きいが、テレビ台の上に置いても目立たず、黒い外観はたいていの場所になじむはずだ。