デジタルデバイスに関して、私が定期的に(そう、定期的にです)実行を心がけているタスクの1つに、PCの初期化と「Windows 10」のクリーンインストールがあります。
システムをリストアすることで、そのマシンが持つパフォーマンスを最大限引き出せるようになるのですから、1~2時間をかけてもやるだけの価値はあります。
しかも、作業はこの上なく簡単です。
確かに、それまで使っていたアプリやデータをリストア後のマシンに戻すのに多少の時間はかかります。でも、事前にきちんとバックアップしておけば、こちらの作業もとても簡単に済ませることができます。
簡単と連呼しましたが、実際の難易度はどの程度でしょうか?
では早速、具体的な手順を説明しましょう。あまり手間をかけずに、Windows 10をクリーンインストールしたばかりのマシンにデータを戻す方法を、以下にいくつかご紹介します。
目次
これは本当に簡単な方法です。
普段から自分にとって重要な情報をすべてクラウドに保存している場合は、Windows 10を再インストールしたまっさらなPCにユーザーデータを戻す際に、特別な作業をする必要はありません。
自分が使っているクラウドサービスに再接続するか、クラウドに保存しているコンテンツをマシンのドライブと同期するためのアプリをインストールすれば、それで終わりです。
では、具体的にはどうすれば良いのでしょう?
たとえば、ドキュメントや写真を保存する時には、普段からWindows 10のユーザーフォルダーを使わずに、こうしたファイルすべてを「Google Drive」「Dropbox」「Mega」「OneDrive」などのクラウドストレージに保存しておきましょう。
常に決めた場所に保存するように心がければ(Windows 10のデスクトップから、保護されたクラウドストレージのフォルダーにファイルを移動するのも忘れずに)、準備は完了です。
また、もう少し気の利いたことをしたいなら、symlink(「シンボリックリンク」の略称。詳しくはこちらの記事(英文)を参照ください)を作成して、Windows 10の機能を使って保存場所の変更を恒久化する方法もあります。
さらに、PC上のユーザーフォルダーを右クリックし、メニューに表示される「プロパティ」から、保存場所を変えるのも良いでしょう。
この場合、あなたがクラウドサービスと同期しているメインフォルダーの下に、ユーザーフォルダーを移動させてください。
当然ですが、Windows 10を再インストールすると、これらの設定も一からやり直しになります。
それから、撮影した写真や作成したドキュメントをクラウドに保存するよう習慣づけていたとしても、「AppData」(ウェブブラウザの設定や履歴などが保存されている場所)などのほかのフォルダーにはアクセスできなくなります。
それで構わないのなら、やってみてください。
ただし、さまざまなフォルダーに保存されたコンテンツをコピーする場合と、ユーザーフォルダーを丸ごとオンラインストレージにコピーする場合の違いを認識しておいてください。
実をいうと私は、「Backblaze」のアカウントを失効させてしまったことがあります。
Backblazeは長年、私のPCをせっせとクラウドにバックアップしてくれていたのですが、その間、私はこのサービスをファイルの回復に利用したことが一度もなかったからです。
だからと言って、このサービスが役に立たないわけではありません。
私が複数のバックアップ手段を使っていたというだけです。Backblazeもその1つだったのですが、結果的に不要だったわけです。
とはいえ、Backblazeのような、システムにインストールしたアプリを通じて、すべてのユーザーファイルを自動的にバックアップしてくれるサービスを使っているなら、データの復活も楽々です。
多少のデータがダウンロードされること(あるいは、使っているサービスがリストア時に使う何らかのプロセスが働くこと)を気にしないのなら、Windows 10を再インストールしたマシンに、最新のファイルを簡単に復活させられるでしょう。
ただしこれは、ユーザーデータの復活に一番適した方法です。
たとえば、これまでにインストールしたすべてのアプリやゲームを復活させるためにこの手段を使おうとするのは、無理があります。
私のWindows 10の設定では、ユーザーデータはすべて、メインの「C:\Users」フォルダーの中に保存されています。
PC内の重要なものをすべて、複数あるセカンダリドライブの1つにバックアップしたくなった時はいつでも、このフォルダーを丸ごとバックアップ先にドラッグ&ドロップするだけです。
PCがコピー作業にいそしんでいる間、私は夕食を食べにその場を離れます。
食事を済ませて戻ると、それほど重要ではない小さなファイルや一時ファイルのコピーに失敗した、とのメッセージがいくつか出ているので、これに対応します。
これで、私にとって大切なものすべてのバックアップは完了です。
ストレージ容量さえ十分なら、これほど簡単な方法もないはずです。
(「ユーザー」フォルダーを右クリックして「プロパティ」を選ぶか、あるいは『WizTree』のような有能なアプリを使えば、どんなファイルがストレージ容量を食っているのかを確認できます。)
外付けドライブをPCにつなぐか、デスクトップPCに内蔵されたセカンダリドライブを使って、そこにユーザーファイルをコピーすれば、それで終わりです。複雑なプログラムは何も必要ありません。
米Lifehacker編集部は、以前から『Macrium Reflect』の大ファンです。
この無料アプリを使えば、ドライブ全体のクローンをセカンダリドライブに書き込むことも、ドライブのフルイメージの作成も簡単にできます。
クローンには、もとのドライブ内のデータはすべて複製されますし、フルイメージがあれば、クリーンインストール後のWindows 10上に引き抜くことができます。
Macrium Reflectについては、前段にリンクした記事(英文)で、すでに詳しく解説しているので、この記事ではイメージ作成プロセスについて逐一説明することはしません。
ほとんどの人は、操作方法に迷うことはないでしょう。実際、どこをどうすれば失敗するのか、私には想像がつかないほどです。
気をつけることと言えば、もとのドライブを全消去してWindows 10をクリーンインストールする前に、作成しておいたクローンあるいはフルイメージを確認しておくことくらいでしょう。
(とはいえ、ユーザーデータに関しては、可能な限り多くのバックアップを用意しておくに越したことはありません。
ですから、特に重要なデータについては、クラウドにアップロードする・手元にある別のストレージにコピーする・一時的に別のマシンに放り込んでおくといった手段を検討してください)。
ブックマークなどのウェブブラウザに関するデータは、ブラウザの機能によって、すでにクラウドに同期されているはずです。
使い古したWindows 10に別れを告げ、まっさらなOSを再インストールする前に、「OneTab」のような機能拡張を使って、開いているタブをすべて1つのタブにリスト化し、さらにこのリストをエクスポートします。
開いている全てのタブを1クリックでリスト化できるChrome用拡張機能『OneTab』
これを、クラウドに保管する・自分自身にメールで送る・あるいはUSBメモリに保管するなど、好きな方法で保存しておきます。
1つだけ気をつけたいのは、このファイルの保存先を忘れないようにすることです。ここには、開いていたすべてのタブのデータが含まれているからです。
もしあなたも私と同じようなタイプなら、きっと膨大なリストになっているはずです。
さて、必要なすべてのデータをバックアップした後、深呼吸してWindows 10を再インストールし、まっさらになったPCを見つめているとしましょう。
すでに別の記事(英語)で、知っておくべき重要なステップや設定についてはすべて説明してあります。
ここでは、再インストール後すぐに済ませておきたい、重要なステップをかいつまんで説明します。
● 自分のMicrosoftアカウントをWindows 10に連携させます。これでOSがアクティベートされ、設定の同期が可能になります。
● バックアップしておいたユーザーデータを、マシンにコピーします。
私のおすすめは、「以前のPC」というフォルダーを設けて、そこにひとまず全てをコピーする方法です。このデータをマスターとして使いながら、それぞれのファイルの最終的な保管場所を決めていくと良いでしょう(繰り返しになりますが、バックアップはどれだけたくさんあっても困りません)。
● 『Ninite』(あるいは、『Chocolatey』)のようなツールを使って、主要なアプリを再インストールします。
● 「Steam」「Epic」「Battle.net」など、好みのゲームサービスを選び、インストールします。
ただし、ここではゲームの再ダウンロードはしないでください。バックアップを保存している場合は、ゲームをそこから探し出し、もとの場所にコピーします。この作業を済ませてから、ゲームサービスアプリを使い、各ゲームタイトルをもとの場所に「インストール」しましょう。
この場合、ゲームを一から再ダウンロードするのではなく、既存のファイルを検証し、必要な部分だけ多少のアップデートをダウンロードするだけで済むはずです(Battle.netなど、一部のゲームサービスアプリには、すでにドライブ内にあるゲームファイルをスキャンしてくれるものもあります)。
毎月利用できるデータ量に制限がある契約の場合は、この方法を使えばすでに手元にある可能性が高いデータをダウンロードするために、限りあるギガを消費する必要はなくなります。
● これらの作業を進めるのと同時進行で、オンラインアカウントを設定しましょう。
これには、クラウドストレージとの間でコンテンツの同期が必要なすべてのアプリ、メインのメールアカウント、スケジュール管理サービスをはじめ、ユーザー名とパスワードが必要なすべてのサービスが含まれます。パスワードマネージャーも、設定が必要になるはずです。
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Image: Lukmanazis/Shutterstock.com
Source: Backblaze
David Murphy - Lifehacker US[原文]