• ブログ
  • Engadget Logo エンガジェット日本版 AnTuTu V9で826439を記録したRedMagic 6は最速クラスのゲーミングスマホだ

Engadget Logo エンガジェット日本版 AnTuTu V9で826439を記録したRedMagic 6は最速クラスのゲーミングスマホだ

ZTE傘下Nubia Technologyの最新ゲーミングスマホ「RedMagic 6」(899ドル)をメーカーから借用しました。早速定番ベンチマーク「AnTuTu Benchmark(V9.0.5-OB)」を実行したところ、総合スコアで826439という驚きのスコアを記録。3回実行しましたが、823610、825526、826439と安定して高スコアを叩き出しています。ちなみにAnTuTu Benchmarkの公式スコアのランキングを見てみると、1位の「iQOO 7」が821324。RedMagicはコスパの高さが注目されてきましたが、今回は最速クラスのゲーミングスマホとして注目すべきです。

RedMagic 6(Amazon)

今回、「AnTuTu Benchmark(V9.0.5-OB)」は、冷却ユニット「Dual-Core Ice Dock」を装着せず、本体のみで実行しました。なお「Dual-Core Ice Dock」は技適を取得していないので、日本向けには発売されていません

記事執筆時点の「AnTuTu Benchmark V9」のランキングが2021年4月の結果であることを踏まえる必要はありますが、RedMagic 6は1位の「iQOO 7」を上回るスコアを記録しています

■上位モデル「RedMagic 6 Pro」(999ドル)も用意

RedMagic 6は、プロセッサーに「Qualcomm Snapdragon 888 5G」(8コア、最大2.84GHz)、OSに「Android 11+RedMagic OS 4.0」を採用。メモリー(RAM)は12GB(LPDDR5)、ストレージ(ROM)は128GB(UFS3.1)を搭載しています。なお、メモリーを16GB、ストレージを256GB搭載し、航空機グレードのアルミニウムを背面パネルに採用した上位モデル「RedMagic 6 Pro」(999ドル)も用意されています。

ディスプレイは、6.8インチFHD+ AMOLED(2400×1080ドット、画面比率20:9、コントラスト比1000000:1、色深度10-Bit、ピーク輝度630cd/平方m、色域DCI-P3 100%、画面占有率91.28%)を採用。もちろん、リフレッシュレート165Hz、ワンタッチサンプリングレート500Hz、マルチタッチサンプリングレート360Hz、応答速度8msのゲーミング仕様です。

フロントカメラはノッチやパンチホール仕様ではないですが、狭額縁により画面占有率91.28%を実現しています

リフレッシュレートは60Hz、90Hz、120Hz、165Hzから設定可能。描画速度と電力消費のバランスを自分で決められるわけです

残念なのが「Netflix」でHDR動画を再生できないこと(記事執筆時点)。YouTubeならHDR動画を再生できますが、Netflixでも早期対応が待たれます

ディスプレイ下部には、50%高速化された6世代目のディスプレイ内蔵指紋認証センサーが搭載されています

■望遠カメラ非搭載だけど10倍ズームで実用的な解像感を確保

リアカメラはトリプル構成。背面に64MPメインカメラ(サムスン製S5KGW3、0.8μm、78.3度、F1.79)、8MP超広角カメラ(Hynix製HI846、1.12μm、120度、F2.2)、2MP マクロカメラ(OmniVision製OV02A10、1.75μm、78度、F2.4)、前面に8MPフロントカメラ(Hynix製HI846、1.12μm、F2.0)を搭載しています。

望遠カメラは採用されていませんが、超高解像度な64MPメインカメラを活用することで10倍でも一定の解像感が保たれています。少なくともスマホやタブレットの画面で見るなら実用上問題ないです。

リアカメラは、上から8MP超広角カメラ、64MPメインカメラ、2MPマクロカメラ

10倍で撮影。望遠カメラは搭載されていませんが、個人的には10インチぐらいのタブレットなら実用レベルだと考えます

夜景モードで撮影。暗部を明るく引き上げつつ、看板の白飛びは抑えられています

■進化した冷却機構「ICE 6.0 Cooling System」採用

本体サイズは169.86×77.19×9.7mm、重量は220g。RedMagic 6はセンターフレームに金属、背面に強化ガラスが採用されています。

RedMagicシリーズならではの装備が左右側面の吸排気口。RedMagic 6には進化した「ICE 6.0 Cooling System」が採用されており、グラファイト層、ベイパーチャンバー液体冷却、サーマルジェル、銅箔、内蔵ターボファン、冷却エアダクト、航空機グレードアルミニウム(※Proのみ)などにより、CPUコアの温度を16℃低下していると謳われています。

Engadget Logo
エンガジェット日本版 AnTuTu V9で826439を記録したRedMagic 6は最速クラスのゲーミングスマホだ

冒頭でお伝えしたとおり、「AnTuTu Benchmark(V9.0.5-OB)」の総合スコアで82万超えを連発しているので、Snapdragon 888のパフォーマンスを最大限に引き出せていることは間違いないです。

本体上面には3.5mmヘッドフォンジャック、マイク、本体下面にはスピーカー、USB Type-C端子、マイク、SIMカードトレイを用意

本体右側面にはタッチショルダートリガー、排気口、電源ボタン、マイク、本体左側面にはボリュームボタン、吸気口、ゲームブーストスイッチを配置

「ICE 6.0 Cooling System」は、グラファイト層(Graphite Layers)、ベイパーチャンバー液体冷却(Vapor Chamber Liquid Cooling)、サーマルジェル(Thermal Gel)、銅箔(Copper Foil)、内蔵ターボファン(Internal Turbofan)、冷却エアダクト(Cooling Air Duct)、航空機グレードアルミニウム(Aircraft-Aluminum、※Proのみ)で構成されています

「AnTuTu Benchmark V9」の総合スコアは826439、「Geekbench 5」のMulti-Core Scoreは3498、「3DMark」のWild Lifeは5742を記録(すべて3回計測して最も高いスコアを採用しています)

ベンチマークは、パフォーマンスを調整する「ゲーム強化」で「スーパーパフォーマンス」を選択して実行しています

ちなみに「内蔵ターボファン(Internal Turbofan)」は前世代より20%高速化して最大20,000rpmを実現しつつ、動作音を28デシベルに留めているとのことですが、内蔵ターボファンオンオフで計測したところ、8.9デシベルの差がありました。正直、結構気になる動作音です。とは言え、ゲームを本気でプレイするならイヤフォンやヘッドフォンを使うので、日常的には内蔵ターボファンをオフにすれば無問題です。

内蔵ファンをオンにして「AnTuTu Benchmark(V9.0.5-OB)」を実行すると、環境音を含む動作音が34デシベルから42.9デシベルに上がりました(空調、パソコンを止めた筆者の部屋で計測しています)

ついでにサーモグラフィーカメラで表面温度を計測してみました(室温25.5℃で測定)。カメラ部のベゼルから内部の熱が伝わってきているようで、最大43.0℃を記録しています。右側面の排気口からしっかり排熱されていることがよくわかります(背面を撮影しています)

■ゲーム用ユーティリティーはシンプルな構成

ゲーム用ユーティリティーはシンプルな構成です。ゲームブーストスイッチをスライドさせるとゲームユーティリティー「Game Space」が起動し、ゲームや登録済みのアプリを実行できます。ゲームが起動したあとは、画面右、または画面下からスワイプすると、各種設定が可能な「Game Space Menu」が表示されます。タッチショルダートリガーに割り当てられる機能については、下記で説明していますが、ほかのゲーミングスマホに比べると少なめです。

ゲームブーストスイッチをスライドさせるとゲームユーティリティー「Game Space」が起動し、ゲームや登録済みのアプリを実行できます

ゲーム実行中に画面右、または画面下からスワイプすると「Game Space Menu」が表示されます

タッチショルダートリガーには、画面上のボタンを割り当て可能。「トリガー単一操作を押します」にはひとつのボタン、「トリガーデュアル操作を押します」にはふたつのボタンを割り当てられます。「押して持ち上げて個別にトリガーさせます」は押したときと、放したときに異なるボタンを設定できます。「トリガーワンキーを押します」はマクロによる一連の操作を割り当てるときに使用するボタンで、事前に「Game Space Menu」の「マクロ」から操作を登録しておく必要があります

「Chrome」などを含む様々なアプリを登録しておけば、ゲームをプレイしながらピクチャー・イン・ピクチャーでべつの画面を表示できます

■コスパを最重要視するならRedMagic 6は最右翼の存在

ゲーミングスマホ随一のコスパを誇るRedMagicシリーズ最大のウィークポイントは日本語化がかなり怪しいこと。それどころか説明が英語のまま残っている箇所もあります。……ただ、個人的には怪しい日本語よりも、英語のほうが戸惑いは少ないのでよい気もします。

ほかのゲーミングスマホと比べるとクセはありますが、できるだけ低価格に現時点で最高クラスのパフォーマンスを備えたゲーミングスマホを手に入れたいのなら、RedMagic 6は最右翼の存在と言えます。

英語の説明が残っていても、それほど難しい言葉は出てこないのでご安心ください

RedMagic 6(Amazon)