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次々更新されるWindows 11アクセサリーは歓迎すべき? 阿久津良和のWindows Weekly Report

Windows 11 Insider Preview向け「メモ帳」。念願のダークモードに対応した

好みの範囲でもあるダークモード機能はともかく、MicrosoftはWindows 11アクセサリーのモダン化に努めている。その1つが、Microsoftの音楽配信サービスと連携するアプリとして、Windows 8時代から展開した「Grooveミュージック」だ。ただ、国内でも2013年11月から「Xbox Music」の名称でサービス展開を開始したものの、市場に定着することはなかった。

合わせてWindows Media Playerの実質的開発終了に伴い、PCで音楽ライブラリーを管理するユーザーは、ほかのプラットフォームに移行を終えた。筆者もWindows Media Playerによる管理をあきらめ、だいぶ前から「foobar2000」で楽曲を管理・再生環境を構築し、Grooveミュージックは取材時の録音ファイルを確認する程度にとどめている。

このように、Windows PCで音楽を楽しむ基盤は(すべてのユーザーに当てはまるものではないにしろ)一度崩れているのだ。そこに現れたのが「メディアプレーヤー(プレビュー)」である。

次々更新されるWindows 11アクセサリーは歓迎すべき? 阿久津良和のWindows Weekly Report

Windows 11の動向を追っているユーザーにとっては、メディアプレーヤーの刷新は目新しい情報ではないだろう。米国時間2021年11月16日公開の公式ブログでMicrosoftは、Grooveミュージックを代替するアプリを開発中であることを表明している。今回配信を開始したバージョン11.2111.540(ちなみにGrooveミュージックはバージョン10.21102.1141.0)とメジャーバージョン番号こそ違えど、マイナーバージョン番号の差を踏まえると、機能は最小限にとどまっている。

先の公式ブログを読み返しても、Windows Media PlayerおよびGrooveミュージックを上回る機能は見当たらない。とはいえ、OSに付属するアクセサリーの機能が乏しいのは当然という面もある。エンジニアの開発意欲を触発せず、サードパーティー製アプリの誕生につながらないからだ。これはWindowsの進化とともに何度も言われている。

充実したアクセサリーがOSの可能性を示す存在であることは事実だが、筆者としては「その開発リソースはWindows 11本体に振り向けてほしい」と切望する。アクセサリー類の品質が向上しても、主役であるWindows 11で諸問題が発生するのでは本末転倒だ。個人的には、今後の機能更新プログラムでエクスプローラーの品質が向上するか否かに注目している。

あくつよしかず

1972年生まれのITライター。PC総合誌やDOS/V専門誌、Windows専門誌など、各PC雑誌の編集部員を経たのちに独立。WindowsとLinuxをこよなく愛しつつ、PC関連の著書を多数手がける。近年はBtoCにとどまらず、BtoBソリューションの取材やインタビューが主戦場。休肝日を設けず日々飲み続けてきたが、γ-GTP値が急激に増加し、早急な対応を求められている。

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