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今日は「電気記念日」…日本の電灯の歴史をのぞいてみよう!(ブルーバックス編集部) | ブルーバックス | 講談社

メールコピー2021.03.25# 建築・土木サイエンス365daysブルーバックス編集部科学シリーズプロフィール

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

日本の電気利用の始まりとこれから

今日、3月25日は電気記念日に指定されています。明治時代にタイムスリップして、日本の電気の歴史をのぞいてみましょう。

時は明治11年(1878年)、欧米列強に追いつけ追い越せと日本が近代化に突き進んでいた頃。この年の3月25日、日本で初めて電気の灯がともりました。大阪に日本初の西洋式ガス灯が導入されてから7年後のことでした。

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この日、東京・銀座では電信中央局の開局記念式典が盛大に行われ、式典を華やかにするために日本で初めて電気灯が設置されたのです。電気灯を用いることを決定したのは、当時の工部卿(技術を所管する工部省の長)でのちの総理大臣・伊藤博文だったそうです。

式典にはフランスから輸入されたデュボスク式アーク灯が用いられ、イギリスからのお雇い外国人・エアトンが整備を担当しました。そして開会当日、会場に居並ぶお偉方の前で電気灯がともされ、彼らは「不夜城(夜でも明るい中国の伝説上の都市)に遊ぶ思いだ」と感嘆したといいます。

19世紀に使われていたアーク灯 Photo by gettyimages

それから1年後の1879年、エジソンが発明した白熱電球が日本に輸入され、1887年3月25日には日本の家庭への配電が始まりました。震災や戦争に翻弄されながらも電気の普及率は徐々に高まり、50年代後半には電気洗濯機・電気冷蔵庫・白黒テレビの「三種の神器」が一般家庭に普及しました。

現在、電気はもはや人々の生活に欠かせないものとなっていますが、化石燃料の燃焼によって温室効果ガスが発生し、環境破壊につながっています。自然の力を利用する「再生可能エネルギー」の採用も含め、私たちは電気との付き合い方を今一度考える必要がありそうです。

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